スティーブン・R・コヴィー著の「7つの習慣」ほど、世界に影響を与え、ロングセラーとなっているビジネス本はないでしょう。

「7つの習慣」~パラダイム転換について~

「今の状況が辛い。今の状況を変えたい」

そういう方に読んでいただきたいです。

7つの習慣の一節にパラダイム転換についてこんな物語があります。

 

『ある日曜日の朝、ニューヨークの地下鉄で体験した小さなパラダイム転換を、私は忘れることができない。ひとりの男性が子供たちを連れて車両に乗り込んできた。すぐに子供たちがうるさく騒ぎ出し、それまでの静かな雰囲気は一瞬にして壊されてしまった。子供たちといえば、大声を出したり、物を投げたり、人の新聞まで奪い取ったりするありさまで、なんとも騒々しく気に障るものだった。ところが、隣に座っている男性はそれに対して何もしようとはしなかった。

私は耐えられなくなり、彼に向って非常に控えめに、「あなたのお子さんたちが皆さんの迷惑になっているようですよ。もう少しおとなしくさせることはできないのでしょうか。」と言ってみた。

彼は目を開けると、まるで初めてその様子に気がついたかのような表情になり、柔らかい、物静かな声でこう返事した。

「ああ、ああ、本当にそうですね。どうにかしないと。一時間ほど前に妻が・・・。あの子の母親が亡くなったものですから、いったいどうすればいいのか。子供たちも混乱しているみたいで」

その瞬間の私の気持ちが、想像できるだろうか。私のパラダイムは一瞬にして転換してしまった。突然、その状況を全く違う目で見ることができた。違って見えたから違って考え、違って感じ、そして、違って行動した。

「奥さんが亡くなったのですか。それは本当にお気の毒に。何か私にできることはないでしょうか」

一瞬にして、全てが変わった。』 「7つの習慣 第一部 パラダイムと原則について」より抜粋。

大きな改善を望むならパラダイム転換が必要

この一節は、ものの見方が私たちの考えや感じ方、行動に影響を与えているということを教えてくれます。

大きく物事を改善したいならパラダイム転換が必要だと著者は述べています。

パラダイムとは、「ものの見方・考え方を支配する認識の枠組み」という意味です。

 

パラダイム転換、つまり上のストーリーで言えば、男性の奥さんが亡くなってしまったことが分かり、今までの男性に対する考え、感じ方、行動が一瞬にして転換したことです。

 

私たちは、自分たちのものの見方が正しいと考えがちです。でも実際は100人いたら100通りのものの見方があるのであって、100通りの「正しさ」があるのです。

色眼鏡で見ていた世界が、パラダイム転換によって違った見方ができる。

考え方を変えたり、行動を変えたり。同じパラダイムの下でそうしたとしても小さな変化に終わるでしょう。

 

今の状況を著しく変化させたいなら、パラダイムを変えなければならない。

 

パラダイムを変えるためには、今の自分の見方に疑問を持つこと。

他のものの見方がないか常に考えること。

地下鉄の話のように一瞬で変化する場合もあれば、長期間にわたって意識的に変化させるやり方もある。

 

自分は今何を考えているか?

その考えはどこから来ているのか?

どうしてそう考えるのか?

 

この質問を自分に投げ掛ける。

そうすると、自分のものの見方が見えてきます。